洗車キズはコンパウンドで消える?選び方と正しい手順を徹底解説

こんにちは。Car Wash LABO 運営者の「tomo」です。

愛車を綺麗にしようと張り切って洗車をした後、ふとボディを太陽の下で見たときに、渦を巻くような細かい傷が無数についていてショックを受けた経験はありませんか。私自身も以前、黒いボディの車に乗っていた頃、洗車後のギラつきや洗車キズを見て愕然としたことが何度もあります。「もっと綺麗にしたいだけなのに、どうしてこんなことに…」と、本当に落ち込みますよね。

多くのオーナー様が、自分の愛車に合った最強のおすすめ商品や、特にデリケートな黒い車の管理方法、あるいはガラスコーティング施工車でも使えるのかといった点について、正解がわからず悩まれていることでしょう。

また、爪が引っかかるような深い傷は自分で消せるのか、液体とペーストのコンパウンドはどう使い分けるべきなのか、正しいやり方が分からず不安を感じている方も多いはずです。失敗して余計に傷を広げてしまったらどうしよう…と、手を出せずにいるその気持ち、痛いほどよくわかります。

この記事では、そんな洗車キズに関する疑問や不安を解消し、失敗しないための知識を、私の経験を交えながら分かりやすくお伝えします。

記事のポイント

  • 愛車の傷の深さに合わせた最適なコンパウンドの選び方が分かります
  • 黒い車やガラスコーティング施工車でも失敗しない対処法を学べます
  • 手磨きやポリッシャーを使った正しい傷消しの手順を習得できます
  • 作業後のコーティングやメンテナンスで美しさを維持するコツを知れます

洗車キズに合うコンパウンドの選び方

洗車キズを消すためには、ただパッケージに「よく落ちる!」「最強!」と書いてあるものを選ぶのではなく、ご自身の車の傷の深さや塗装の状態に合わせた適切なコンパウンドを選ぶことが何よりも重要です。間違った選び方をすると取り返しのつかないことになりかねませんので、ここでは失敗しないための選び方の基準を詳しく解説します。

洗車キズ消し最強のおすすめ商品

カー用品店に行くと棚にずらりと並ぶコンパウンド。「最強」と謳われる商品は確かに魅力的ですが、ここでいう「最強」とは研磨力が非常に強いことを意味する場合がほとんどです。実は、これこそが初心者が陥りやすい罠なんです。研磨力が強いということは、それだけ塗装を削る力が強いということ。いきなり「粗目」と呼ばれるような強いコンパウンドを使うと、洗車キズは消えるかもしれませんが、代わりにコンパウンドの粒子による深い磨き傷(バフ目)を作ってしまうリスクが非常に高いのです。

私が心からおすすめするのは、単一の商品ではなく、粒度の異なるコンパウンドがセットになったトライアルキットです。なぜなら、車の傷の状態は千差万別で、実際に試してみないとどの粗さが最適か判断できないからです。

例えば、ソフト99の「99工房 コンパウンドトライアルセット」などは、細目、中目、極細目が少量ずつセットになっており、段階的に試すことができます。まずは一番粒子の細かい「極細目」から試してみて、それでも消えなければ「細目」、さらに「中目」へと、徐々に研磨力を上げていくのが正解です。これなら「削りすぎ」のリスクを最小限に抑えられますよね。「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、コンパウンドの世界では「大は小を兼ねない」のです。いきなり強い薬を使うのではなく、弱い薬から様子を見るお医者さんのような感覚で選んでみてください。

ポイント:コンパウンド選びの鉄則は「弱いものから試す」こと。最初は研磨力の弱い「極細目」や「細目」から試し、傷が消えなければ一段階強い「中目」へとステップアップするのが、大切な塗装を削りすぎないための絶対ルールです。

いきなり粗目を使わず弱いコンパウンドから段階的に試す正しい選び方の図解

Car Wash LABOイメージ

また、ホルツの「スクラッチリムーバーセット」なども、傷消し用と艶出し用がセットになっていて使いやすいですね。初めての方は、こういったセット品を手に入れて、まずはコンパウンドの特性を肌で感じてみることから始めてみるのが一番の近道かなと思います。

黒い車の洗車キズを目立たなくする

黒や濃色車(紺色や濃い赤など)のボディは、とにかくデリケートです。白い車なら気にならないような微細な傷でも、黒い車だと光の反射によって白く浮き上がって見えてしまいます。これが洗車キズの正体なのですが、この黒い車を磨くときこそ、最も慎重さが求められます。

適当なコンパウンドや汚れたスポンジで磨くと、磨いた跡が「オーロラマーク」と呼ばれる虹色のギラつきとして残ってしまうことがあります。太陽光や街灯の下で、ボディがゆらゆらと虹色に光っているのを見たことはありませんか?あれがオーロラマークです。これは、コンパウンドの粒子が残した微細な磨き傷が原因で発生します。

黒い車の洗車キズを綺麗に目立たなくするためには、最終仕上げに必ず「超微粒子(0.2μm以下)」や「鏡面仕上げ用」と書かれたコンパウンドを使用することが必須です。通常の「細目」や「極細目」で終わらせてしまうと、肉眼では傷が消えたように見えても、強い光の下では磨き傷が見えてしまうことがあるんです。

超微粒子コンパウンドは、傷を削り取るというよりも、塗装表面をミクロン単位で平滑に整え、鏡のような状態にするためのものです。これにより、乱反射していた光が正反射(鏡面反射)するようになり、黒本来の深みのある色艶が蘇ります。

豆知識:オーロラマークは、特に夕日や水銀灯の下で顕著に現れます。これを消すには、「超微粒子コンパウンド」と、腰のない非常に柔らかい「仕上げ用ウレタンスポンジ」の組み合わせで、力を入れずに優しく撫でるように磨き上げることが重要です。

ガラスコーティング車の洗車キズ対応

最近は新車購入時にガラスコーティングを施工される方が非常に多いですよね。「ガラスコーティングをしている車にコンパウンドを使っても大丈夫?」という質問は、本当によくいただきます。結論から言うと、非常に残念ですがコンパウンドを使った部分は、コーティング被膜も一緒に削り取られてしまいます。

黒い車やコーティング施工車をコンパウンドで磨く際のリスクとコーティング剥がれの仕組み

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ガラスコーティングは非常に硬い被膜と言われていますが、その厚さはわずか数ミクロン(サランラップよりも遥かに薄い)です。コンパウンドは塗装そのものを薄く削る作業ですから、その上に乗っているコーティング膜など、一瞬でなくなってしまうんですね。

注意:コーティング施工車にコンパウンドを使用する場合は、「部分的にコーティングを犠牲にしてでも、気になる傷を消したい」という覚悟が必要です。

ではどうすればいいのか。まずは、研磨剤を含まない「メンテナンスクリーナー」を試してみてください。軽度の水垢や、汚れに起因する見えにくい傷であれば、これだけで目立たなくなることもあります。それでも消えない傷があり、どうしてもコンパウンドを使いたい場合は、マスキングをしてそのパネル(例えばドア1枚だけ)を磨き、傷を消した後に、その部分だけ再度コーティングを施工(部分施工)することをおすすめします。

DIY用のガラスコーティング剤もたくさん販売されていますので、自分でリペアすることも十分可能です。「傷消し=コーティングの再施工」までがワンセットの作業だと考えていただければ、失敗はないかなと思います。

爪が引っかかる深い傷の対処法

「コンパウンドで擦ればどんな傷でも消える」と思っている方が意外と多いのですが、残念ながらすべての傷がコンパウンドで消せるわけではありません。コンパウンドで消せるのは、あくまで塗装の表面にある透明な「クリア層」についた浅い傷だけです。作業前に必ずやっていただきたいのが、ご自身の指を使った「爪の引っかかりテスト」です。

傷に対して垂直に爪を軽く撫でてみてください。

爪が引っかかるかどうかで洗車キズがコンパウンドで消せるかを判定する診断テストのイラスト

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もし「カサッ」と音がする程度なら、まだクリア層の範囲内の傷である可能性が高く、コンパウンドで修復可能です。しかし、爪が「ガチッ」と明確に引っかかり、指が止まってしまうような深い傷は、クリア塗装を貫通し、その下のカラー層(色がついている層)や、最悪の場合は下地まで到達している可能性が高いです。

このレベルの深い傷を無理にコンパウンドで消そうとするとどうなるか。傷の深さまで周囲の塗装を削り込むことになり、結果として塗装が薄くなりすぎて色が剥げてしまったり、取り返しのつかないダメージを与えてしまいます。「傷は消えなかったけど、塗装が剥げて白くなっちゃった…」という失敗は、この判断ミスから生まれます。

ポイント:爪がガッツリ引っかかる傷は、コンパウンドでの「除去」は諦めましょう。代わりに、タッチアップペンで塗料を埋める「充填」を行うか、綺麗に直したい場合はプロの板金塗装にお任せするのが賢明です。

液体とペーストの違いと使い分け

カー用品店に行くと、ボトルに入った「液体(リキッド)」タイプと、缶やチューブに入った「ペースト(練り)」タイプの2種類が売られていますよね。「どっちがいいの?」と迷われる方も多いですが、これは「どっちが良い」ではなく「使い分ける」のが正解です。それぞれの特性をしっかり理解することで、作業効率と仕上がりが格段に変わりますよ。

タイプ 特徴 メリット おすすめの用途
液体(リキッド) 水分が多く、伸びが良い。粒子が均一に分散している。 薄く広く伸ばせるため、ムラになりにくい。ポリッシャーとの相性が抜群。研磨カスが出にくい。 ボンネット、ルーフ、ドアなどの広い面積。全体的な洗車キズ(スクラッチ)消し。
ペースト(練り) 粘度が高く、油分を多く含む。チューブや缶入りが一般的。 垂れにくいため、垂直面でも留まる。油分で研磨力が持続しやすい。特定の場所をじっくり磨ける。 ドアノブ周辺の爪傷、バンパーの角、深い線傷の部分補修。ピンポイント攻撃用。
初心者向けの液体タイプと部分補修向けのペーストタイプコンパウンドの特徴比較

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初心者の場合は、扱いやすく失敗の少ない液体タイプから始めるのが断然おすすめです。伸びが良いので、変に力が入りすぎるのを防げますし、拭き取りも楽だからです。一方で、ドアノブの爪傷のような、狭い範囲をピンポイントで磨きたい時には、ペーストタイプが威力を発揮します。垂れてこないので作業しやすいんですよね。

また、ペーストタイプにはワックス成分やシリコンが含まれているものも多く、磨くと同時に傷を埋めて一時的に見えなくする効果があるものもあります。これはこれで便利なのですが、「本当に傷が消えたかどうか」が分かりにくいというデメリットもあるので、用途に合わせて選んでみてくださいね。

洗車キズをコンパウンドで消す方法

自分に合ったコンパウンドと道具が揃ったら、いよいよ実践です。「自分の手で愛車を綺麗にする」というのは、本当に気持ちがいいものです。ここでは、愛車を傷つけずに、確実に洗車キズを消すための具体的な手順と、プロも実践しているちょっとしたコツを詳しく紹介します。

手磨きでの正しい洗車キズの消し方

まず大前提として、手磨きは「体力勝負」ではありません。「技術」です。手磨きで最も重要なのは「スポンジの動かし方」にあると言っても過言ではありません。多くの方が、ワックスがけのイメージで「円を描くように(くるくると)」磨いてしまいがちですが、これはコンパウンド作業においてはNG行為です。

円を描くように磨くと、力の入り方が不均一になりやすく、磨きムラができたり、オーロラマークのような新たな傷を作ってしまう原因になります。手磨きの基本動作は、必ず「縦・縦・縦」「横・横・横」と直線的に動かす(リニア・モーション)ことです。

洗車キズ磨きで円を描くのはNG、縦横の直線運動で磨くのが正しい方法であることを示す図

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縦方向に磨いたら、次は横方向に磨く。これを繰り返すことで、あらゆる角度からの光に対して傷が目立たなくなります。

また、いきなり磨き始めるのも絶対にやめてください。まずは入念に洗車をして砂埃を落とし、さらに「鉄粉除去粘土」や「鉄粉除去剤」を使って、ボディ表面のザラザラした鉄粉を完全に取り除いてください。ボディをビニール袋越しの手で撫でてみて、ツルツルになっているか確認しましょう。もし鉄粉が残った状態でスポンジで擦ると、鉄粉を引きずってしまい、洗車キズどころではない深く鋭い傷(スクラッチ)を刻んでしまうことになります。

要点:力任せにゴシゴシ擦る必要はありません。スポンジを塗装面に均一にピタッと当て、コンパウンドが白から透明になるまで、一定のリズムで優しく磨き続けるのがコツです。「削る」のではなく「磨く」意識でいきましょう。

ポリッシャーで洗車キズを磨くコツ

「手磨きだと範囲が広すぎて疲れる…」「もっと本格的な鏡面仕上げを目指したい!」という方は、電動ポリッシャーの導入を検討してみても良いかもしれません。ただし、ポリッシャーには種類があり、選び方を間違えると大惨事になります。

プロが使う「シングルアクションポリッシャー」は、研磨力が非常に強く、作業時間は早いのですが、摩擦熱が発生しやすく、一瞬で塗装を焼き付かせてしまったり、角を削りすぎて下地を出してしまうリスクが高いです。正直、初心者の方にはおすすめしません。

私のおすすめは、圧倒的に「ダブルアクションポリッシャー」です。これは回転運動と偏心運動を組み合わせた複雑な動きをするため、一点に力が集中しにくく、磨きすぎのリスクを大幅に減らせます。例えば、プロスタッフの「シャインポリッシュ」などは、家庭用コンセント(AC100V)で使えてパワーも十分ですし、価格も手頃なので、最初の一台として非常に人気があります。

使い方のコツとしては、バフ(スポンジ部分)にコンパウンドを小豆大2〜3箇所つけ、スイッチを入れる前に塗装面に押し当てて塗り広げること。そして、最初は低速で、ポリッシャーの重みだけで滑らせるように動かすことです。機械の重さだけで十分削れますので、無理に押し付ける必要はありませんよ。

洗車キズ磨きで失敗しない注意点

コンパウンド作業で失敗しないために、最も気をつけるべきなのは研磨作業そのものではなく、実は「準備」です。具体的には、「磨いてはいけない場所」を徹底的に保護することです。

特に注意が必要なのが、バンパーやドアの下部にある黒い「未塗装樹脂パーツ」や、ゴムモール、エンブレムの隙間などです。ここにコンパウンドが付着すると、コンパウンドの微細な粒子が樹脂の凹凸に入り込み、乾燥すると白く固まってしまいます。一度白くなると、ブラシで擦ってもなかなか取れず、見た目が非常に悪くなってしまいます。

コンパウンド付着による白化を防ぐためゴムや樹脂パーツをマスキングテープで保護する様子

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これを防ぐためには、作業前に必ず「マスキングテープ」を使用して、樹脂パーツやエンブレム周り、パネルの隙間などを丁寧に保護しましょう。面倒くさいと感じるかもしれませんが、このひと手間を惜しまないことが、プロのような美しい仕上がりを実現するための最短ルートです。「急がば回れ」ですね。

注意:もし樹脂パーツにコンパウンドが付いてしまった場合は、放置せずにすぐに歯ブラシなどで優しくかき出すか、専用の樹脂クリーナーやタイヤワックスを使って油分を補給し、対処してください。

仕上げに必須のスポンジとクロス

「コンパウンドは変えたけど、スポンジはさっきのやつを洗って使えばいいや」と思っていませんか?実はこれ、一番やってはいけない失敗パターンなんです。コンパウンドの番手(粒度)を変えるごとに、スポンジも必ず新しいもの(または完全に洗浄して乾燥させた別のもの)に変える必要があります。

コンパウンドの粒度ごとにスポンジを使い分け、道具の使い回しを避ける重要性の説明図

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例えば、「細目」のコンパウンドを使ったスポンジには、まだ粗い研磨粒子が残っています。そのスポンジに「極細目」をつけて仕上げ磨きをしようとしても、スポンジに残った粗い粒子が暴れてしまい、せっかく綺麗にしようとしている面にまた傷をつけてしまうことになります。これを「コンタミネーション(汚染)」と呼びます。

同様に、拭き上げ用のマイクロファイバークロスも非常に重要です。使い古してゴワゴワしたタオルや、タグがついたままのクロスは傷の原因になります。仕上げ拭きには、毛足が長く、縁(エッジ)のない柔らかいマイクロファイバークロスを使用し、常に清潔な面で優しく拭き上げるようにしましょう。最後にシリコンオフなどで脱脂をして余分な油分を取り除けば、ガラスコーティングなどが定着しやすい「すっぴん」の美しい塗装面の完成です。

洗車キズとコンパウンドの重要ポイント

ここまで、洗車キズを消すためのコンパウンド選びから実践的な磨き方まで、かなり詳しくお話ししてきました。洗車キズをコンパウンドで消す作業は、単に傷を直すという物理的な作業であるだけでなく、愛車の塗装の状態を指先で感じ、自分の車をより深く理解するための大切なプロセスでもあります。

最後に、今回の記事のポイントをもう一度まとめておきます。

洗車キズ消しを失敗しないために確認すべき診断・道具・手順の成功チェックリスト

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  • まずは診断:水をかけて消える傷なら修復可能。爪が引っかかる深い傷は無理をせずプロやタッチアップに頼る。
  • 道具選び:「大は小を兼ねない」。いきなり粗目を使わず、細かい目から試して塗装へのダメージを最小限に抑える。
  • 下地処理:洗車と鉄粉除去を徹底し、マスキングで樹脂パーツを守る。これが仕上がりの8割を決める。
  • アフターケア:研磨後の塗装は「すっぴん」でデリケート。必ずコーティングやワックスで保護し、美しさを維持する。

最初は怖いかもしれませんが、焦らず丁寧に、基本に忠実に作業を行えば、DIYでもプロに迫る輝きを取り戻すことは十分に可能です。自分の手で綺麗にした愛車は、今まで以上に愛着が湧くこと間違いなしです。ぜひ週末の洗車タイムに、じっくりと愛車との対話を楽しんでみてくださいね。

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