ランクルは洗車機NG?サイズや傷のリスクと安全な利用手順

こんにちは。Car Wash LABO、運営者の「tomo」です。

ランドクルーザー洗車機運用バイブル

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「憧れのランクルを手に入れたけれど、この巨体を毎回手洗いするのは正直しんどい…」そんなふうに感じていませんか?特に300系や250系、プラドといったモデルは、その頼もしいボディサイズゆえに、洗車機に入れても大丈夫なのか、あるいは大切な塗装に傷がつかないかと不安になることも多いですよね。実際のところ、ガソリンスタンドの洗車機を利用する際には、高さや幅の制限、そしてコーティングへの影響など、知っておくべきポイントがいくつか存在します。

記事のポイント

  • 最新のランドクルーザーシリーズが一般的な洗車機に入るかどうかの物理的なサイズ判定
  • 洗車傷が目立ちやすい202ブラック塗装やコーティング施工車におけるリスクと対策
  • 洗車機内でセンサーが誤作動して急ブレーキがかかるトラブルを防ぐための設定手順
  • ルーフ洗浄の手間を解消しつつ、愛車をきれいに保つための賢い洗車機活用術

この記事では、私自身が日々のカーケア研究を通じて得た知見をもとに、ランドクルーザーという特別な車を長く美しく維持するための「洗車機運用バイブル」をお届けします。読み終わる頃には、あなたのランクルライフがより快適なものに変わっているはずです。

巨大なボディの手洗い限界と洗車機利用の不安

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ランクルは洗車機NG?サイズや傷のリスク

ランドクルーザーを洗車機に通す際、まず気になるのが「物理的に入るのか」そして「傷だらけにならないか」という点ですよね。ここでは、歴代モデルのサイズ感や、塗装の種類によるリスクの違いについて詳しく解説していきます。物理的な限界値を知ることは、愛車を破損事故から守るための第一歩です。

ランクルのサイズと洗車機の高さ制限

まず最初に確認すべきは、洗車機の「高さ制限」です。ランドクルーザーシリーズは、モデルやグレードにもよりますが、カタログスペック上の全高が1,850mmから1,935mm程度あります。これは日本の一般的な乗用車の中では最大級の高さを誇ります。もしあなたが利用しようとしているガソリンスタンドの洗車機が、ひと昔前の「高さ2.0m以下」という制限の古いタイプであれば、利用は避けた方が賢明です。

なぜなら、カタログ数値はあくまで「空車時」の標準的な値であり、実際の車両状態によってはさらに高くなっている可能性があるからです。例えば、オフロード性能を高めるためにリフトアップのカスタムを施していたり、タイヤをマッドテレーンなどの外径が大きいものに交換していたりする場合、実測値は簡単に2.0mを超えてしまいます。また、純正の状態であっても、ルーフ上のシャークフィンアンテナやルーフレールといった突起物が、ギリギリの高さ設定の洗車機では天井センサーや乾燥ノズルに接触するリスクがゼロではありません。

しかし、ご安心ください。現在主流となっている多くの門型洗車機は、背の高いミニバン(アルファードやヴェルファイアなど)の普及に合わせて、「高さ2.3m対応」の仕様にアップデートされています。2.3mの高さがあれば、純正状態のランクル(約1.94m)に対して約30cm以上の余裕が生まれます。この「30cmのマージン」こそが、万が一のセンサー誤差や車両の揺れを吸収するための安全圏となるのです。

入庫前のチェックリスト
洗車機の入り口には必ず「高さ制限」や「幅制限」が記載された看板があります。慣れているスタンドでも、機械が入れ替わっている可能性もあるので、毎回必ず「高さ2.3m以上」の表記を目視確認する癖をつけましょう。もし2.1mなどの表記であれば、無理に入庫せず別のスタンドを探すのが、トラブルを回避する最良の手段です。

また、洗車機の操作パネルには「RV・1BOX」といった車種タイプを選択するボタンが用意されていることが多いです。これを選択することで、トップブラシや乾燥ノズルの昇降タイミングが背の高い車用に最適化され、ルーフ後端の洗い残しを防いだり、リアゲートへの追従性が向上したりします。高さに余裕がある場合でも、車種選択は正確に行うようにしてください。

300系や250系の全幅と幅制限

高さよりもシビアで、多くのオーナーが冷や汗をかくのが「全幅(車幅)」の問題です。特に300系や最新の250系は、全幅が1,980mm(約2m)にも達します。これは日本の道路事情や駐車場事情を考えると限界に近いサイズですが、洗車機にとっても同様に限界ギリギリの数値なのです。

一般的な門型洗車機の有効幅(車が通れるスペースの幅)は、カタログスペック上は約2,300mm〜2,400mm程度に設計されています。数字だけ見れば「ランクル(1,980mm)なら30cm以上の余裕があるじゃないか」と思われるかもしれません。しかし、ここには大きな落とし穴があります。

洗車機の入り口には、車両を正しい位置(中央)に誘導するための「ガイドレール」という金属製の枠が地面に設置されており、さらに車両の幅を検知するための「センサーポール」が左右に立っています。このガイドレールの幅やセンサーポールの間隔は、洗車機の機種によって異なりますが、意外と狭いのです。1,980mmの車幅に対して有効幅が2,300mmだとしても、左右それぞれのクリアランス(隙間)は単純計算で片側わずか16cm程度しかありません。これはスマートフォン1台分くらいの長さです。もし進入角度が少しでも斜めになっていたり、片側に寄ってしまったりすると、どうなるでしょうか。

ガイドレール接触の恐怖
タイヤのサイドウォール(側面)や、大切にしている高価なアルミホイールが、金属製のガイドレールに「ガリッ」と接触してしまうリスクが非常に高いのです。特に扁平率の低いタイヤや、リムが突出したデザインのホイールを履いている場合は、一瞬の不注意が修復不可能な傷を生むことになります。

ランクルの車幅と洗車機のガイドレール幅の比較図

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実際に私も250系の実車を見たとき、「これは日本の一般的な洗車機には相当慎重に入れないといけないな…」と直感しました。特にZXグレードなどのワイドボディ車はフェンダーが張り出しているため、運転席からの車両感覚と実際のタイヤ位置にズレが生じやすいです。

洗車機に入れる際は、窓を開けて顔を出し、前輪とガイドレールの位置関係を目視で確認しながら、じりじりと前進させるくらいの慎重さが求められます。「たかが洗車」と思わず、車庫入れ以上に神経を使う必要があると心得ておきましょう。

プラドや70系のルーフレール注意点

150系プラドや70系、あるいはキャンプやアウトドアを楽しむために社外品のルーフラック(キャリア)を装着しているランクルで注意したいのが、洗車ブラシと突起物の物理的な干渉です。洗車機のセンサーは、光電管センサーなどを用いて車両のシルエットを読み取り、ブラシの動きを制御していますが、複雑な形状のルーフラックや、後付けのクロスバーなどはセンサーが正しく検知できない「死角」になりやすいのです。

例えば、ルーフレールの隙間にブラシの毛が入り込んでしまい、そのままブラシが回転・上昇しようとした瞬間に引っかかってしまうケースがあります。洗車機のパワーは想像以上に強力です。最悪の場合、ルーフレールごと引き剥がされたり、洗車機のアームが破損してボディに落下し、ルーフがベコベコに凹んだりするという大惨事につながる恐れがあります。これは単なる修理費の問題だけでなく、洗車機の修理代まで請求される可能性がある重大な事故です。

こうした事故を防ぐために、洗車機の操作パネルには必ず「装備品選択」というメニューが用意されています。「ルーフレール付」「ルーフキャリア付」「ルーフBOX付」といったボタンがある場合は、迷わずそれを選択してください。これにより、洗車機の制御プログラムが切り替わります。

設定項目 洗車機の挙動変化 メリット デメリット
ルーフレール付 トップブラシの圧力を弱める、または回転数を制御する レール破損のリスク低減 レールの隙間などは洗えない
ルーフキャリア付 トップブラシがルーフ全体を回避(洗わない)設定になることが多い 最も安全。破損リスクほぼゼロ ルーフは全く洗えない(手洗い必須)

特に社外品の無骨なルーフラック(アイアン製でカゴ状のものなど)を装着している場合は、基本的に「洗車機NG」と考えた方が無難ですが、どうしても利用したい場合は、スタンドの店員さんに声をかけて「このキャリアでも大丈夫か?」と確認するか、トップブラシを完全に停止するコースを選択することをおすすめします。「たぶん大丈夫だろう」という自己判断が、一番危険です。

背面タイヤ付き車両の洗車機利用

70系や一部のプラド、あるいは旧型の100系や80系に見られる「背面スペアタイヤ」も、洗車機にとっては非常に厄介な存在です。最近のSUVでは少なくなりましたが、ランクルの象徴とも言えるこの装備は、洗車機のセンサーロジックを混乱させる主要因の一つです。

洗車機利用時の装備品選択と背面タイヤの設定

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通常、洗車機のセンサーは、車両のルーフからリアゲートにかけての形状を読み取り、「垂直に落ち込むリアガラス面」を車両の後ろ端だと認識して、そこに合わせてトップブラシを下降させ、背面を洗おうとします。しかし、そこにスペアタイヤという大きな出っ張りがあると、センサーがタイヤをリアゲートの一部と誤認してブラシを押し付けてしまったり、逆にタイヤを障害物と判断して急上昇し、その反動や勢いでリアガラス上部やリアスポイラーをブラシのアームが強打してしまったりすることがあります。

また、ブラシがスペアタイヤを乗り越える際に、タイヤカバーやナンバープレートに強い力がかかり、破損させるケースも報告されています。これを防ぐためには、必ず操作パネルで「背面タイヤあり」を選択してください。このボタンを押すことで、洗車機は「車両後部に突起物がある」ことを認識し、リア周りの洗浄プログラムを慎重なものに変更します。

「背面タイヤあり」のトレードオフ
この設定を選択すると、安全確保のためにブラシがリアゲートから一定の距離を保って動くようになります。そのため、スペアタイヤの裏側や、リアガラスの下半分、リアバンパー周辺などはブラシが届かず、ほぼ間違いなく「洗い残し」が発生します。しかし、これは破損事故を防ぐための必要な措置です。洗い残した部分は、洗車機から出た後に拭き上げスペースで自分の手で綺麗にする、という割り切りが必要です。

特に、純正ではなく社外品の大きなオフロードタイヤを背面に積んでいる場合は、標準の設定では回避しきれない可能性もあるため、スタンドスタッフに相談するか、リア洗浄をキャンセルする設定を選ぶのが最も安全です。

202ブラック塗装の傷のリスク

ランクルオーナーにとって永遠のテーマとも言えるのが、「ソリッドブラック(カラーコード202)」の維持管理です。この塗装は、メタリックやパールが含まれていない純粋な漆黒であり、磨き上げた時のピアノのような深い光沢は、他のカラーでは味わえない圧倒的な重厚感と高級感を放ちます。しかし、その反面、業界でも屈指の「傷が目立つ色」として悪名高いのも事実です。

202ブラックとホワイトパールの洗車傷リスク比較

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結論から申し上げますと、202ブラックの車両をブラシ式の洗車機に入れると、ほぼ間違いなく細かい洗車傷(スワールマーク)がつきます。これは、どんなに「傷がつかない」と謳っている最新のスポンジブラシ洗車機であっても避けられません。その理由は、ブラシの素材そのものが悪いのではなく、ボディに付着している「汚れ」にあります。

ランドクルーザーは、そのキャラクター上、どうしても泥や砂埃が付着しやすい車です。洗車機の中でブラシが高速回転してボディに触れた瞬間、ボディ表面に残っていた微細な砂粒や埃がブラシに巻き込まれ、そのまま塗装面を引きずり回すことになります。つまり、砂粒付きのスポンジで強く擦っているのと同じ状態になるのです。202ブラックは光を吸収する色であるため、表面についた微細な傷が光を乱反射し、太陽光の下ではボディ全体が白くボヤけたように見えてしまいます。

色の選択と覚悟
もしあなたが、リセールバリューを意識して、あるいはショーカーのような鏡面状態を維持したくて202ブラックを選んだのであれば、洗車機の利用は絶対に避けるべきです。プロの手洗い洗車を利用するか、ご自身で細心の注意を払って手洗いするしかありません。

逆に、ホワイトパールクリスタルシャインやシルバーメタリックなどの淡色系であれば、同じ量の傷がついていても肉眼ではほとんど目立ちません。「傷もまたランクルの勲章」と割り切れるのであれば洗車機もアリですが、黒に関しては「一度入れたら戻れない」という覚悟が必要です。

コーティング施工車の洗車機利用

納車時に数万円から十数万円をかけて「ガラスコーティング」や「セラミックコーティング」を施工している方も多いでしょう。こうしたコーティング施工車にとって、洗車機はどうなのでしょうか?一般的に、多くのコーティング専門ショップでは「洗車機の利用は避けてください」とアナウンスしています。

コーティング施工車におけるブラシ洗車とノンブラシ洗車の比較

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コーティング被膜は確かに塗装よりも硬い物質ですが、物理的な摩擦に対して無敵ではありません。洗車機のブラシによる強力な摩擦は、コーティングの最表面にある「撥水層(トップコート)」を徐々に削り取ってしまいます。その結果、せっかくの水弾きが悪くなったり、艶が引けてしまったりする原因になります。また、多くのコーティング保証書には、免責事項(保証が効かなくなる条件)として「洗車機利用に起因する傷や不具合」が明記されています。

ただ、「そうは言っても忙しくて手洗いする時間がない」「冬場は寒くて手洗いが辛い」という現実的な悩みもあると思います。その場合の妥協案としておすすめなのが、「ノンブラシ洗車機(高圧水流洗車機)」の利用です。これはブラシを一切使わず、強力な高圧水流だけで汚れを吹き飛ばすタイプの洗車機です。物理的に擦らないため、洗車傷のリスクは極めて低くなります。

もちろん、こびりついた水垢や油汚れまでは落ちませんが、日常的についた砂埃を落とす程度であれば十分な効果があります。「普段はノンブラシ洗車機で砂を流し、月に一度はやさしく手洗いする」という運用であれば、コーティングへのダメージを最小限に抑えつつ、愛車をきれいに保つことができるでしょう。

ランクルを洗車機で洗う際の設定と手順

洗車機入庫前の安全チェックリスト(PKSB・ミラー・ワイパー)

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リスクを正しく理解した上で、「それでも利便性を取って洗車機を使いたい!」という方のために、ここからはトラブルを未然に防ぎ、安全に洗車機を利用するための具体的な設定や手順をご紹介します。最近の車は先進安全装備(ADAS)によるハイテク化が進んでいるため、ただ車を入れてスタートボタンを押すだけでは、思わぬトラブルや事故につながる可能性があります。

センサー誤作動を防ぐPKSB解除

現行のランドクルーザー(300系、250系)や後期型プラド、あるいはRAV4などのトヨタ車には、PKSB(パーキングサポートブレーキ)という高度な衝突被害軽減ブレーキシステムが搭載されています。これは、駐車時などに壁や静止画への衝突を緩和するために、センサーが障害物を検知すると自動でブレーキをかける機能です。しかし、この優れた安全機能が、洗車機内では「大問題」を引き起こすことがあります。

洗車機の中で車を停止させている時、あるいはコンベアで車が運ばれている時に、前方から迫ってくる回転ブラシや、往復する乾燥用ノズル、吹き付ける高圧水流のカーテンなどを、PKSBのセンサーが「衝突の危険性が高い接近物体」や「壁」として誤認識してしまうのです。その結果、車内では警告音が鳴り響き、システムが「ぶつかる!」と判断して、強力な自動ブレーキを勝手に作動させてしまいます。

もしこれがコンベア式の洗車機(ニュートラルでタイヤを転がして進むタイプ)で発生すると、タイヤがロックされてコンベアのレールから外れたり(脱輪)、後続車に追突されたり、洗車機の機械そのものを破損させたりする重大な事故に発展します。門型洗車機(車は止まっていて機械が動くタイプ)であっても、突然の警報と衝撃にドライバーがパニックになり、誤操作を誘発する恐れがあります。

PKSB解除の絶対ルール
洗車機に入れる前(入庫待ちの列に並んでいる間など)に、必ずメーター内のマルチインフォメーションディスプレイを操作し、「設定」メニューから「PKSB」および「クリアランスソナー」の機能をOFFにしてください。

一部のモデル(ランクル250など)では、トランスファーを「L4(ローレンジ)」に切り替えることで、悪路走行時の草木への過剰反応を防ぐためにPKSBが自動的にOFFになる仕様もありますが、洗車機内でギアをL4に入れる操作は煩雑ですし、駆動系への負担も考慮すると推奨されません。基本的にはメニュー画面からの設定変更操作をマスターしておくことが確実です。

なお、PKSBの機能や警告表示に関する詳細な情報は、以下のトヨタ公式サイト(取扱説明書)でも確認できます。正しい知識を持って機能をコントロールしましょう。
(出典:トヨタ自動車『ランドクルーザー PKSB(パーキングサポートブレーキ)』)

ドアミラー格納とワイパーの固定

基本的なことですが、全幅の広いランクルでは特に重要かつ見落としがちなポイントです。まず、ドアミラーは必ず格納しましょう。ランクルの大きなドアミラーが開いたままだと、洗車機のブラシの圧力をまともに受けてしまい、モーターのギアが破損して逆方向に曲がってしまったり、ミラーカバーが吹き飛んだりする原因になります。最近の洗車機は「ミラー回避」のボタンもありますが、センサー検知漏れのリスクを考えると、格納するのが一番確実です。

次に、ワイパーです。多くのランクルには「オートワイパー(雨滴感知式ワイパー)」が装備されています。これがON(AUTO位置)になったままで洗車機に入ると、最初の水がかかった瞬間にセンサーが「雨だ!」と判断してワイパーを作動させてしまいます。そこへ回転するブラシが絡まると、ワイパーアームがねじ曲がったり、最悪の場合はフロントガラスに傷がついたりします。必ずワイパーレバーを「OFF」の位置に戻してください。

さらに、意外と知られていないプロの裏技として、「リアワイパーの固定」があります。ランクルのような垂直に近いリアゲートを持つ車の場合、リアワイパーのアーム部分にブラシの毛が絡まりやすく、アームが折損するトラブルが稀に発生します。これを防ぐために、ガソリンスタンドのスタッフはよく、粘着力の弱い養生テープ(ガムテープ)でリアワイパーをガラス面に貼り付けて固定します。セルフ洗車機の場合でも、心配な方は持参したテープでリアワイパーを固定してから入庫すると、トラブルを未然に防ぐことができます。

また、スマートエントリーシステムにも注意が必要です。洗車中にキーを持ったまま車の近くにいたり、車内にキーを置いたまま外から高圧洗浄機をかけたりすると、ドアハンドルのセンサーに水流が当たって「施錠・解錠」を繰り返すことがあります。洗車機利用時は、窓を閉め、ドアロックを確認し、エンジンを切る(またはニュートラルにする)という一連の流れをルーチン化しておきましょう。

手洗い洗車と機械洗車の料金比較

ここで少し視点を変えて、経済面(コストパフォーマンス)での比較をしてみたいと思います。「ランクルはお金がかかる車」というイメージがありますが、洗車コストをどうコントロールするかは維持費に直結する重要なテーマです。ランドクルーザーは、そのサイズゆえに、ガソリンスタンドの手洗い洗車サービスでは最も高額な料金区分(LLサイズやXLサイズ)に分類されます。

項目 手洗い洗車 (プロ施工) 機械式洗車機 (セルフ) 差額と特徴
料金目安 3,000円 〜 5,000円 500円 〜 1,500円 1回あたり約3,000円以上の差
所要時間 30分 〜 60分以上 5分 〜 10分 圧倒的な時短効果
仕上がり 細部まで丁寧、傷リスク低 洗い残しあり、傷リスク有 クオリティは手洗いが圧勝
手洗い洗車と機械洗車の料金と時間の比較グラフ

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もし月に2回洗車をするとして、全てプロの手洗い(1回4,000円と仮定)に任せると、月額8,000円、年間で96,000円もの出費になります。一方、洗車機(1回1,000円と仮定)であれば、月額2,000円、年間24,000円で済みます。その差額は年間7万円以上。これは美味しい焼肉に何度も行ける金額ですし、カスタムパーツ代に回すこともできます。

もちろん、塗装の状態維持を最優先するなら手洗いに勝るものはありません。しかし、コストと時間のパフォーマンスという観点では、圧倒的に洗車機が有利であることも事実です。「普段の汚れは洗車機でサッと落とし、3ヶ月に一度はプロにしっかり手洗いを頼んでコーティングメンテナンスをする」といった、メリハリをつけたハイブリッドな運用こそが、お財布にも優しく、現実的で賢いランクルライフの秘訣ではないでしょうか。

届かないルーフ汚れの洗浄メリット

私が個人的に思う「ランクルを洗車機に入れる最大のメリット」は、実はルーフ(天井)の洗浄にあります。カタログ数値で全高1.9mを超えるランドクルーザーのルーフは、身長180cmの男性が背伸びをしても、その全貌を見ることはできません。手洗い洗車でこの広大なルーフを完璧にきれいにしようとすると、それはもう「洗車」というより「高所作業」に近い重労働になります。

洗車場にしっかりとした脚立が用意されていればまだ良いのですが、多くのコイン洗車場やガソリンスタンドの手洗いスペースには、簡易的な踏み台しかない、あるいは何もないというケースも珍しくありません。そうなると、ドアステップ(サイドシル)に足をかけて、片手でルーフレールを掴み、プルプルと震えながらスポンジを伸ばすことになります。しかし、それでもルーフの中央部分には手が届かないのです。

見えない場所のリスク
「どうせ見えないから適当でいいや」とルーフの洗浄を怠ると、そこに降り注いだ酸性雨、花粉、黄砂、そして鳥のフンが長期間滞留することになります。これらは塗装を酸化させ、クリア層をボロボロにする「塗装の天敵」です。特に鳥のフンは強酸性で、気づかずに放置すると短期間で塗装を溶かし、取り返しのつかないシミを作ってしまいます。

ランクルのルーフ洗浄における手洗いの死角と機械のメリット

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ここで洗車機の出番です。最新の門型洗車機は、トップブラシがルーフの形状をセンサーで正確に読み取り、適度な圧力で均一にブラッシングしてくれます。人間が脚立を移動させながら30分かけて苦労する作業を、機械はわずか数十秒で、しかも洗い残しなく完了させてくれるのです。

特にランドクルーザーのような背の高い車にとって、「完璧な手洗いを月に1回やる」よりも、「洗車機でも良いから週に1回汚れを落とす」ほうが、結果的にルーフの塗装状態を良好に保てる場合が多いと私は考えています。

美観を損なう「洗車傷」を気にするあまり、塗装そのものを破壊する「汚れの固着」を招いてしまっては本末転倒ですよね。ルーフ洗浄の確実性と容易さ、これこそがランクルオーナーが洗車機を利用する最大の合理的理由だと言えるでしょう。

ランクルに最適な洗車機運用の結論

ここまで、ランドクルーザーにおける洗車機利用の適合性やリスク、そして具体的な運用手順について深掘りしてきました。最後に、これまでの内容を踏まえた上で、Car Wash LABOとしての「結論」をまとめたいと思います。

結論として、「ランドクルーザーを洗車機で洗うことは、条件付きで『アリ』であり、むしろ推奨されるケースもある」というのが私の考えです。もちろん、202ブラックのショーカーのような輝きを維持したい場合は別ですが、多くのオーナーにとってランクルは、家族を乗せて移動し、趣味の道具を運び、時には泥汚れも厭わない「相棒」であるはずです。その相棒を清潔に保つために、現代の進化した洗車機インフラを使わない手はありません。

ただし、何も考えずに突っ込むのはNGです。以下の「ランクル洗車機運用・鉄の掟」を守ることで、愛車へのダメージを最小限に抑えつつ、快適なカーライフを送ることができます。

ランクル洗車機運用の鉄の掟5ヶ条まとめ

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【保存版】ランクル洗車機運用の5ヶ条

  • ① ボディカラーで判断せよ:
    ソリッドブラック(202)なら、傷の覚悟がない限り手洗いを貫くこと。ホワイトパールやシルバーなら、洗車機の利便性を享受しても美観は損なわれにくい。
  • ② 予備洗浄(プレウォッシュ)は命:
    洗車機に入れる前に、必ず高圧スプレーガンでタイヤハウスやボディ下部の泥、表面の砂埃を吹き飛ばすこと。これが「紙やすり状態」を防ぐ唯一の手段です。
  • ③ サイズと装備を過信するな:
    「高さ2.3m以上」の表示を必ず確認し、ルーフレールや背面タイヤがある場合は、操作パネルで正直に申告(設定)すること。
  • ④ 安全装置は確実にOFF:
    PKSB(パーキングサポートブレーキ)やオートワイパーの解除手順を、自分の車の取扱説明書で完璧にマスターしておくこと。
  • ⑤ ハイブリッド運用を目指せ:
    「普段の汚れは洗車機(できればノンブラシや水洗いコース)」、「季節の変わり目はプロの手洗いとコーティング」という使い分けが、コストと品質のバランスが最も良い。

ランドクルーザーという車は、世界中のあらゆる過酷な環境で走ることを想定して作られた、非常にタフな車です。洗車機のブラシごときで、その本質的な価値が揺らぐことはありません。「傷つくのが怖いから汚れたまま乗る」よりも、「多少の小傷は気にせず、いつもピカピカにして乗る」ほうが、ランクルという車のキャラクターには合っているのではないでしょうか。

この記事が、あなたの「ランクル洗車機問題」に対する不安を解消し、より気軽で楽しい愛車との付き合い方のヒントになれば嬉しいです。ピカピカのランクルで、次の週末も素敵なドライブを楽しんでくださいね!

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-洗車方法と注意点